地球温暖化の主な原因として、CO2の増加が世界的に問われています。木は空気中のCO2を吸収し、体に蓄える(固定する)ことで成長します。製紙産業の行っている植林は、育てて、利用して、また植える、循環型の植林です。さらに、CO2を旺盛に吸収する若木が多く存在する現在の植林方法は、地球温暖化の抑制に有効なのです。
日本の製紙産業が所有・管理する森林は、現在、国内外合計で70万ヘクタールにのぼり、1億4千万トンのCO2が固定されています。
この固定化しているCO2をコーヒーの紙コップに入れて積み重ねると、580億キロ。なんと太陽系の約10倍ぐらいの膨大な距離になります。
また、新規の植林等によりCO2の固定量はこの先も増え続け、2010年頃の試算では、1年間の固定CO2の増加量は173万トン(紙コップ換算で、太陽から木星の少し手前)になる見込みです。
また、新規の植林等によりCO2の固定量はこの先も増え続け、2010年頃の試算では、1年間の固定CO2の増加量は173万トン(紙コップ換算で、太陽から木星の少し手前)になる見込みです。
-
熱帯雨林は製紙原料には使えないのです。
人工林を除いて、開発途上地域、なかでも熱帯地域からの輸入が少ないのは、熱帯雨林材が基本的に製紙原料に適さないためでもあります。先に述べた通り、木材チップは、紙の用途に合わせて針葉樹、広葉樹などが使い分けられます。しかし、熱帯雨林は樹木の種類が多種多様なため、均一で大量の原料を必要とする紙の原料には向いていないのです。製紙産業では熱帯雨林の木材は用いていません。また、熱帯雨林以外の熱帯林から得ている木材は人工林材です。