伊藤 敦
生産技術本部 機械開発部(所属部署は開発当時のものです)
生産技術本部 機械開発部(所属部署は開発当時のものです)
キャンプなどのアウトドアや、ホームパーティーなどでは欠かせないアイテムである紙皿。通常の紙皿ですと、たとえばカレーライスなどのボリュームのある食べ物をのせると、その重さに耐えられず、紙皿がしなって変形してしまうようなケースがよくあります。
日本デキシーの「スーパープレート」は、どんな食べ物をのせようとまったく問題なく使える、きわめて高い強度を持った紙製のプレートです。これはアメリカで開発された技術を日本に導入し、私たちが国内で生産しているものです。
では、なぜスーパープレートはこれほど高い強度を実現できるのでしょうか。その秘密は「紙」にあります。
通常の紙皿、紙コップの紙は洋紙の構造、つまり高速で製紙される為紙が巻き取られる方向に沿って繊維の並びが出ます。洋紙は破りやすい方向とスムーズに破れない方向があるのですが、それが繊維の並びに方向性があるということなのです。スーパープレートの紙は繊維密度が低く、細く長く縦横無尽に絡みあっている和紙のような構造です。それを、高圧の油圧プレスをかけながら固めていくので、剛性をはるかに高くしたプレートの原紙ができるのです。
日本国内の木材の繊維質ではこうした繊維構造の紙をつくることができません。アメリカや北欧の長く絡みやすい繊維質の木材からつくられた低密度の紙を輸入し、日本デキシーの国内工場で安全に生産されています。
通常の紙皿、紙コップの紙は洋紙の構造、つまり高速で製紙される為紙が巻き取られる方向に沿って繊維の並びが出ます。洋紙は破りやすい方向とスムーズに破れない方向があるのですが、それが繊維の並びに方向性があるということなのです。スーパープレートの紙は繊維密度が低く、細く長く縦横無尽に絡みあっている和紙のような構造です。それを、高圧の油圧プレスをかけながら固めていくので、剛性をはるかに高くしたプレートの原紙ができるのです。
日本国内の木材の繊維質ではこうした繊維構造の紙をつくることができません。アメリカや北欧の長く絡みやすい繊維質の木材からつくられた低密度の紙を輸入し、日本デキシーの国内工場で安全に生産されています。
製造方法は、プレスをかけて固めた原紙を、金型で打ち抜いて成型していくというもの。この金型の形状が特許になっています。繊維が万遍なく絡み合っているので、成型時の圧力にも強く、特許の金型で深いお皿の形状に成型することができます。プレートの縁の盛り上がった部分には皺が入っていますが、この皺の本数もプレートの深さに対してきちんと計算されており、強度と形状のバランスが保てるように設計されています。
ちなみに紙コップはポリエチレンでラミネートされていますが、ポリエチレンは圧力をかけ成型すると浮いてしまう為、スーパープレートには別の特殊な食品グレードのコーティングが施されています。そのコーティングにより耐水・耐油性が高まり、いろいろな食品もしっかりキャッチできる機能を持たせています。
シンプルな紙素材、紙容器。紙の能力をどこまで広げられるかが私たちのテーマ。
より多くのお客様に、より多くのシーンで安心してお使い頂ける商品開発に、これからも取り組んでまいります。
ちなみに紙コップはポリエチレンでラミネートされていますが、ポリエチレンは圧力をかけ成型すると浮いてしまう為、スーパープレートには別の特殊な食品グレードのコーティングが施されています。そのコーティングにより耐水・耐油性が高まり、いろいろな食品もしっかりキャッチできる機能を持たせています。
シンプルな紙素材、紙容器。紙の能力をどこまで広げられるかが私たちのテーマ。
より多くのお客様に、より多くのシーンで安心してお使い頂ける商品開発に、これからも取り組んでまいります。